恐竜化石シンポジウムinたんば レポート

10月22日、「恐竜化石シンポジウムinたんば」が篠山市の四季の森生涯学習センターで 開催されました。 開演前から会場周辺では、恐竜フィギュアや化石のレプリカの展示のほか、 化石発掘体験や篠山産業高校による「チョコレートを使った化石レプリカ作り」 といった関連イベントも行われました。 午後からはいよいよ、恐竜化石シンポジウムが開演!! 最初の講演は、国立科学博物館の對比地孝亘先生。 テーマは、「恐竜の生物学~軟組織の復元から成長と進化まで~」 興味深かったのが、恐竜の軟組織や筋肉の形態は、分岐図上で近縁にあたる現生種や 同じ祖先を持つ生物などの共通点から推測するという話。 ちなみに恐竜に近い生物は、鳥類とワニ類だそうです。 また、化石の断面には、生きた年数を示す年輪のようなものがあるなどの話もされました。 続いては、アメリカ・フィールド博物館の新谷明子先生による 「プレパレーターの仕事」 プレパレーターとは、化石のクリーニングや修復作業のほか、標本やレプリカの 作製を行う技術者。言わば化石の専門家です。 講演では、仕事や道具、設備の解説と、発掘活動の様子を話されました。 最後は、「たんばでよみがえる恐竜の世界」をテーマにパネルディスカッション。 パネリストに 三枝春生(人と自然の博物館)        對比地孝亘(国立科学博物館) 新谷明子(アメリカ・フィールド博物館)   小田隆(画家、成安造形大学) 徳川広和(恐竜復元作家、㈱ACTOW) コーディネーターに 渡部直人(林原生物化学研究所古生物研究センター) 上記の豪華メンバーによる議論の中で出た情報をもとに、小田先生がホワイトボードに 篠山層群の時代のイメージを描きこむと言う流れで行われました。 話を振られた人博の先生が議論に加わったり、渡部先生の軽快な司会進行に会場から 笑いがこぼれる場面もあり、終始和やかな雰囲気でした。 その中で完成したのがこちら。とても2時間足らずで描かれたとは思えない出来映えです。