恐竜はなぜ絶滅したのか。よく話題に上がるトピックですが、現代では、
隕石の衝突などによる気候、環境変動がその大きな要因であると目されています。
この気候変動により絶滅したのは恐竜だけでなく、
陸上や浅海の様々な生物に及んだと考えられています。
ですが、生命がすべて途絶えたわけではなく、気候変動、環境変動を生き抜いた
命もまた、存在しています。
YOMIURI ONLINEで、興味深い記事が掲載されていました。
恐竜すらも滅ぼした気候変動を生き抜いた貝の化石が発見されたというのです。
恐竜が絶滅したのは約6600万年前。それ以降の地層から二枚貝の化石が発見され、
その同種のかせきが6600万年以上前の地層からも発見されていたことから、
環境変動を生き延びたとしか考えられない状態だということです。
また、環境変動後の地層から、これらの貝類の化石が見つかったのは国内初。
とても大きな発見・報告だということです。
貝類の住む深海は、気候変動の影響を受けることが少なかったのかもしれませんね。
今回の調査で、新たに一属三種の化石が発見されました。
その内の1つがウラホロミジンソデガイ。
シジミよりも小さい貝で、形はシジミのような、典型的な二枚貝の形。
ウラホロミジンソデガイは、これまで最古の地層から発見されたもので、
約2800万年前のものだったということで、その記録を3000万年以上さかのぼって
塗り替えたという意味でも、本当に大きな発見ですね。
海の生物と、淡水の生物では、恐竜絶滅の気候変動時、
生き残ったのは淡水の生物の方が多いと言われています。
淡水生物は、元々毎年冬になるたびに水が凍り、春になると解けるという
サイクルの中低酸素の時期に適応する体のつくりになってきたからでは、
と考察されているということです。
これいたいして海の生き物については、隕石衝突時は、
熱と炎から守られていたものの、徐々に食物連鎖が崩れていくことにより、
全滅した生物も多かったのではないかと考えられているそうです。
今回発見されたウラホロミジンソデガイは、この気候変動をどう生き抜いていったのか、
今後の発表に注目ですね。