総会を開催しました!
3月4日(金)、丹波の森公苑セミナー室において、「たんば恐竜・哺乳類化石等を活かしたまちづくり推進協議会」の第2回総会が開催されました。
冒頭、河合雅雄会長から、「化石セミナー、サイエンスカフェ、ホームページ『恐竜.info』、『たんば恐竜化石マップ2011』、協議会マークの募集など、充実した事業を展開できた。次年度は、これを踏まえて、さらに充実した事業を展開していきましょう。」とあいさつがありました。
その後、事務局から、協議会及び関連団体の事業の報告がスライドを用いて行われ、承認されました。ついで、「特産品やグッズ開発の支援」「対外的なプロモーション活動」「篠山層群自然学習推進員の育成」などを内容とする平成23年度の事業計画(案)、予算(案)が紹介されました。特に、篠山層群自然学習推進員の育成のための仕組み、協議会の略称を定めることについては、企画運営委員会に検討を一任することが提案され、これとともに事業計画(案)、予算(案)が承認されました。会場からは、「恐竜に対する子どもの関心を高めるためにも、子ども恐竜クラブのようなものをつくり、将来、丹波から恐竜博士が誕生したらよい」などの意見が出されました。
ついで、協議会マークの発表及び表彰(記事は別途参照)が行われたのち、山陰海岸ジオパーク館の谷本勇館長による記念講演「山陰海岸ジオパークの取り組み」が行われました。次のような熱意のこもった講演からは、「たんば恐竜・哺乳類化石等を活かしたまちづくり推進協議会」が参考にする点がたくさんあると感じました。
≪記念講演の概要≫
金をかけずに地域振興を進めようと、民間が中心になって「山陰海岸国立公園」を核とするジオパーク認定をめざした。その後、行政との協働による、鳥取・兵庫・京都の3府県にまたがる取り組みに発展し、申請したが採択されなかった。学術部会を立ち上げ、学術的な裏付けの強化を進めたことなどが功を奏し、世界ジオパークに認定された。12のエリアに見どころ「ジオサイト百選」を定め、地域ごとのガイド組織が案内を引き受けている。山陰海岸ジオパーク推進協議会の事務局は、兵庫県豊岡総合庁舎にあり、鳥取県、京都府からの出向者を含め10名で構成されている。ジオパークの認定は4年ごとに再審査があり、地形・地質資源を活かしたまちづくりを継続していることが要件であるため、ガイドの養成や行政職員の研修などに力を入れている。ジオパークの認定によって観光客が増大するなど、地域の振興に大きな効果があった。これには、マスコミなどを通じた情報発信の果たす役割が大きい。民間の素人がはじめた活動が世界ジオパークに成長したことをふり返れば、「やっていれば何とかなる」「継続は力」だと思う。「日本海形成と日本列島弧誕生の壮大な記録が残る地質遺産」である山陰海岸ジオパークを今後とも大切に守り、活かしていきたい。