なぜ恐竜の足跡だけが残っているのか?

世界には恐竜の足跡化石が残っている場所が多くあります。でも、残っているのは恐竜の足跡だけ。では陸上は恐竜が支配していたのでしょうか。 そうじゃないよということを、マンチェスター大学の研究者らがシミュレーションで明らかにしました。
Secrets of dinosaur footprints revealed, thanks to Goldilocks Terrain thought to be ruled by only the largest dinosaurs to inhabit the earth could have in fact been home to dozens of other creatures, ground-breaking research from The University of Manchester has found.
今まであまり深く考えてきませんでしたが、確かに、泥地があって、そこを歩いた恐竜の足跡が化石に残ったとして、じゃあ、そこを歩いたほかの動物は無かったのか、と考えると不思議ですね。 でも、実は他の動物もその泥地を歩いていたようです。たまたま恐竜の条件が良かったため、その足跡だけが残ったということです。地上は、恐竜だけが統べていたわけでは無かったわけです。もしかすると、恐竜と一緒に他の小さな動物も歩いていたかもしれないけれど、その小さな動物たちの足跡は残らず、恐竜だけが跡を残した。そう考えると、その小動物がちょっと不憫な気もしますね。論文は下記。
The ‘Goldilocks’ effect: preservation bias in vertebrate track assemblages
ちなみに、タイトルに「ゴルディロックス効果」というのが出てきますが、これは、ゴルディロックスと3匹の熊の童話にちなむ、しばしば使われる表現です。ゴルディロックスという女の子が、熊の家に入った。熊の家族は外出中。女の子はお父さんのスープを飲むけど熱すぎる。お母さんのスープは冷たすぎる。子どものスープがちょうどいい。ベッドに寝ようとすると、お父さんのベッドは堅すぎる、お母さんのベッドは柔らかすぎる、子どものベッドがちょうどいい。そんなわけで、「ちょうどいい」を表します。ゴルディロックス経済といえば、ヒートアップしすぎず、冷えすぎない、ちょうどいい景気の状態。この機会に覚えておこっと。
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