福井の勝山層群で、過去最多の発掘!

日本で恐竜と言えば、福井県を思い浮かべる人も多いはず。 福井県立恐竜博物館は子どもから大人まで幅広くの人に愛される恐竜スポットの一つですね。   その福井県立恐竜博物館の報告によりますと、今年度は、 脊椎動物の化石など3000点以上を発掘。これは、単年度では過去最多だということです。 この情報はYOMIURI ONLINEにも掲載されています。   「化石の発掘量が増える」ということは、化石が見つかりやすい、たくさん眠っているエリアまで 発掘が進んできたということで、これからの発見にも期待がかけられています。   脊椎動物の化石など、ということですが、発見された化石の中には、 フクイサウルスとみられる、状態の良い化石があったようで、 頭の骨など、それまで見つからなかった部位も見つけられているということです。 また、クリーニング作業の結果、イグアノドン類や獣脚類の化石も一部見つかっているということです。   ちなみにフクイサウルスとは、 1989年にその勝山層群から発見された鳥脚類。二足歩行とみられる草食恐竜です。 全長は推定4.7m。   それに対してフクイラプトルは、肉食の獣脚類です。肉食恐竜として、 国内で初めて全身骨格が復元されたことでも話題ですね。 全長は推定4.2m。   福井県立恐竜博物館では、「福井県の恐竜」コーナーがあり、 上記2種の恐竜の他、フクイティタンやドロマエオサウルス類の化石も展示。 今後このコーナーが今まで以上に充実していきそうですね。   恐竜の化石がこうもたくさん発掘されるのは、「恐竜の化石が発見される条件」に、 この勝山層群が合致していることも大きな要因の一つです。 その条件はもちろん、恐竜が生きていた時代の地層が分布していること。 そしてそれだけではなく、その地層が川や湖で貯まった地層であり、 地層自体が地表から観測可能であることも条件にはいっています。 福井県の他ではお隣の石川県や、兵庫県でもこれらの条件がそろっていると考えられています。   平成元年からほぼ30年近く継続されてきた地層の調査で、 ここまでたくさんの発見・発掘がなされるようになった勝山層群。 これからの福井県立恐竜博物館の新しい展示も、これからの発見・研究にも、 大きな期待が寄せられています。