巨大ペンギンと恐竜は同じ時代を生きていた!?
恐竜は小型のものもいますが、竜脚類をはじめ、
やはりその大きさも、人を魅了し人を引き付けるポイントの一つですね。
恐竜と共に、同じ時代を生きた生物は、カエルや虫など、比較的小さい生き物が多いと言われていますが、
巨大なものもなかにはいたようで……。
先日、とても興味深いニュースを見かけました。
古代の巨大ペンギン、恐竜と共存 NZで発見の化石で判明(Yahoo!ニュースより)
なんと、ニュージーランドで発見された巨大ペンギンの化石から、
その巨大ペンギンは恐竜と同じ時代に生きていたということが判明したということなのです。
ですが、そもそも「巨大ペンギン」とはどの程度大きなペンギンなのでしょう。
この化石が発掘されたのは、ニュージーランドのワイパラ川付近。
体高は、最低でも150センチだとみられています。
150㎝と言えば、人間の大人の、小柄な女性くらいの大きさでしょうか。
竜脚類のような大きな恐竜に比べれば、巨大と言ってもずいぶん小さいのではないか?
なんて思うかもしれませんね。
でも、もし今の時代に成人女性くらいの背の高さのペンギンがいたら、やっぱり驚いてしまいそうです。
現在生息しているペンギンの中で一番大きい種類は有名な「コウテイペンギン」ですが、
それの大きいもので130センチくらいの体高があるそうなので、
コウテイペンギンと並んだら、親子みたいに見えてしまうかもしれませんね。
さて、その巨大ペンギン、
足の化石が発見されたということなのですが、その発見された地層自体は、
約6100万年前の地層だということで、地質時代的には暁新世、つまり
恐竜が滅亡した後の時代に生きていたということの証明に過ぎませんでした。
ただ、おなじワイパラ川周辺で、過去にも2羽の巨大ペンギンの化石が見つかっており、
それが決定的な証拠となり、共通の祖先は白亜紀くらいから生息していたのではないかと
示されるようになったのです。
ペンギンはもともと、陸ではなく海で餌を集めていたと考えられています。
そのため、小惑星衝突の被害や、その後の氷河期などの気候変動にも強く、生き延びることができたため、
今生きているペンギンは、古くは白亜紀から乗り越えて繋がってきた命だということです。
この研究結果をまとめた論文はネイチャー誌にも掲載されたということで、
大変注目を浴びている考察だということですね。
またひとつ、恐竜時代の地球にいたいきもののことが明らかになり、
この研究から恐竜の生活もさらに明らかになることが期待されます。