ティラノサウルスも初期は肩身が狭かった?

ナショナルジオグラフィックに、ティラノサウルスの身体の大きさがどう進化したかについての研究が紹介されています。
ティラノサウルスは人間サイズだった? 白亜紀の生存競争で頂点に君臨していた大型肉食恐竜ティラノサウルス・レックス(T・レックス)。しかし最新の研究によると、初期進化段階の8000万年間は人間よりも小さかったという。昨年の6つの新種など最近の化石発見から、ティラノサウルス科の恐竜が急成長を遂げて大型化したのは、進化系統の遅い時期であったことが明らかになった。
ティラノサウルス科は約1億6500万年前のジュラ紀中期に起源があるそうです。でも、よく知られているような大型の姿になったのは、8000万年前くらいになってからのこと。 おそらく、それ以前は、アロサウルスなどの大型肉食恐竜が他にもいたため、勢力を拡大できなかったようです。なんらかの原因でアロサウルスなどが絶滅し、そのニッチに、ティラノサウルスが進化し、大型化したというわけです。 この夏は、恐竜の絶滅が生んだニッチに、哺乳類が多様に進化したという話題が盛り上がりましたが、ティラノサウルスもまた、ニッチがあってこそ王者となりえたのですね。