白亜紀前期の肉食恐竜に羽毛

スペイン中部で発掘された、腰にこぶを持つ肉食恐竜の前脚に、羽毛があった痕跡が確認されました。
Crested dinosaur pushes back dawn of feathers A predatory dinosaur with bony bumps on its arms and a strange hump on its back provides evidence that feathers began to appear earlier than researchers thought, according to a report in Nature today.
スペイン中部の白亜紀前期(約1億3000万年前)の地層から発見されたこの肉食恐竜、全長4メートル、腰に突起物がひとつあるめずらしい形です。「Concavenator corcovatus」と名づけられました。なにより、前脚に羽毛の痕跡が確認されたというのが目をひきます。 これまで、ティラノサウルスにつながる系統の恐竜が羽毛を持っていたことは知られてきましたが、今回の発見は、羽毛恐竜の起源がさらに古かったことを示唆しているわけですね。「毎日新聞の記事(肉食恐竜:腰にこぶ持つ新種の化石 スペインで発掘)」には、次のように書かれています。
真鍋真・国立科学博物館研究主幹は「羽毛の起源が、恐竜全体にさかのぼり、恐竜は早くから羽毛を使い、体温調節したり、他の個体と意思疎通していた可能性がある。そのことが、羽毛を持たない爬虫(はちゅう)類との進化の分かれ道になったのかもしれない」と話す。