篠山層群で発見された卵の化石は、恐竜の卵かもしれない?

丹波竜の化石が発掘された、山南町上滝の篠山層群にて 2015年10月に地元の上久下地域自治協議会が主催した試掘調査で、 獣脚類恐竜か鳥類のものとみられる小型の卵化石が発掘されました。 この化石は、丹波市山南町の「丹波竜化石工房ちーたんの館」にて今年3月まで展示されていました。   この卵の化石、白亜紀前期に生息していた鳥の卵かもしれないとみられていましたが、 読売新聞の地域の紙面に掲載されていた内容によりますと、 先日開かれた、研究者を招いて新研究結果等を発表する「丹波竜フェスタ2016」(丹波市、県立大学主催)にて、 分析の結果「小型の恐竜の卵の可能性が高い」とされていることが明らかにされました。 この卵、大きさは人間の親指程度、卵の殻の分厚さはウズラの卵とほぼ同じ。 この大きさや構造から、鳥にも近いが、ごく小型の恐竜の卵である可能性が高いと判断しているそうです。     もしもこの化石が恐竜の卵だったら、 それは恐竜の巣を掘り当てたと考えられます。 篠山層群では、これからも、世界的に貴重で新しい分析の参考となる化石が、 どんどん発掘されるかもしれません。   ちなみに、今回分析が発表された卵は、小型獣脚類のものと考えられていますが、 獣脚類とはどういう種類なのかご存知ですか? 獣脚類は、なんとあの「ティラノサウルス」を含む仲間。というと、大きくて怖いイメージがあるかもしれませんが、 ヴェロキラプトルのような、小柄な体つきをした小型肉食恐竜を含む多様なグループとされていて、 食性も、特別肉食に限るわけでなく、雑食や草食のものも含まれています。 具体的に今回話題になっている卵については、「バンビラプトル」のような種が近いのではないかと考えられています。