篠山層群と白亜紀

[caption id="attachment_277" align="alignnone" width="550" caption="兵庫県立人と自然の博物館より"]篠山層群地層[/caption] 兵庫県篠山市の篠山盆地から丹波市山南町東側の川代渓谷沿いに分布する、白亜紀前期の地層が「篠山層群」です。これまで地層学習のフィールドとして親しまれてきたこの地層が、今、化石の宝庫として注目されています。 古生代ペルム紀から中生代ジュラ紀にかけて形成された基盤岩類を覆う形で分布しており、今、この地層から、恐竜やほ乳類の化石が続々と見つかり、大きな注目を集めています。 多くの化石が発見された篠山層群は、中生代白亜紀前期(1億1500万年~9700万年前)の地層であると推定されています。篠山市・丹波市に南北約5km、東西約15kmにわたり分布しています。篠山層群は火山岩が中心の上部層と泥岩などが堆積してできた下部層とにわかれています。化石は篠山層群の下部層から発見されています。 篠山市、丹波市の条例により保護区域に指定されている区域では、許可なく化石の採取や土砂の採取等が禁じられています。

ちょっと豆知識●丹波地域で発見されたティタノサウルス形類と角竜類とは

恐竜は三畳紀に現れた爬虫類の一つです。恐竜は骨盤の作りの違いから「鳥盤類」と「竜盤類」の大きく2つのグループに分かれています。 丹波竜はこの竜盤類の中にある2つのグループ竜脚系類(4足歩行で長い首を持つ草食恐竜)と獣脚類(2足歩行で地上を走る肉食の恐竜)の中の「竜脚系類」の恐竜です。 角竜類はというと、丹波竜とは違う「鳥盤類」に属している草食の恐竜です。この鳥盤類には「装盾類」(骨の板が鎧のように体を覆っていた恐竜)、「周飾頭類」(頭に飾りがあった恐竜)、「鳥脚類」(植物をすりつぶして食べていた恐竜)の3グループがあり、角竜類は「周飾頭類」に属している恐竜です。